ずっと待っていた、シルクが出来ました。

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祈念のための染色

 

古代の色彩と染色法の研究者である前田雨城さんの著書、

『日本古代の色彩と染め』によると、古代の人々は、自分の身を守るための

祈念と薬効効果を得るために、衣類を染色して身につけていたとされます。

 

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強い木霊の宿る草木は、薬用として使用された。薬草に宿る霊能が、

病気という悪霊によってひきおこされた病状や苦痛を人体からとりのぞき、

悪霊をしりぞける作用があるとされたのである。当時の衣類などの繊維品は、

その色彩を得るための草木を、いずれも薬草から選んでいるのは、

この理由によるのである。

 

なお、色彩起源説としては、恋愛色、種族区別色、戦闘色、その他各説が

存在している。それぞれ根拠を持った説であるが、古代日本の色彩起源として、

現存している色彩から考察する時、やはり薬用植物色と考えるのがもっとも妥当といえる。

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薬をのむことを服薬といいますが、古代人は、病気の原因となる悪霊が

体内に入り込まないように、色彩の強いものや悪霊がいやがる

臭いのきついもので衣類を染色してきたのです。